☆富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる、総集編一、富士山一合目~五合目(5月21日)、五合目~山頂(7月1日、2日)☆
- 2017/12/13
- 12:55
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☆富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる、総集編一、富士山一合目~五合目(5月21日)、五合目~山頂(7月1日、2日)☆
☆富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる①☆
富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる①・吉田口一合目~五合目・その1 富士御室浅間神社
健脚の方は車を使わないで富士山の一合目から頂上まで登る。
1964年に富士山スバルラインができるまで、もちろん人々は富士登山といえば麓から頂をめざすしかなかった。
私も一合目から頂上をきわめたいという心待ちはある。あるが、亀のように超スローペースで富士登山をする私にとって至難の行程である(計算上は山小屋に二泊すれば可能であるが、こんどは体力的に自信がない)。
ならば時期をずらして、一合目~五合目、五合目から頂上と分割して登れば良い。富士山は懐深い。なんでも受け入れてくれる、『富嶽三十六景・酔狂訳』の私の学んだところであった。伏線もあった。『世界遺産考』で御室浅間神社の里宮は訪れたが、吉田口二合目にある本宮(現在は奥宮)には行けていなかった。3月に行こうとしたが、雪が残っていると判断してさぼっていた。
前置きが長くなったが、雪の溶けた5月のある日、一合目の馬返しに向かった(続きます)。 2016年9月・馬返し
◎豆知識・富士登山は頂上をめざさないならば、五合目以下ならば富士山開山以外の期間にも楽しめる。
☆富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる②☆
富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる②・吉田口一合目~五合目・その2。
本来は、麓から富士山頂に登るのは、富士急の富士山駅からすぐの金鳥居から北口本宮富士浅間神社(標高850㍍)をへて、一合目の馬返しまで行くのが正式のルートである。しかしガイドブックなどには馬返しまで2時間半とある。
軟弱な私は馬返し(標高1450㍍)まで車で上がった
今年の最高気温を記録した5月下旬の日曜日に、馬返しから歩きはじめた。午前9時の気温、23℃。快晴。高度があがると気温があがるのでTシャツにジャケットを着た。馬返しから階段を登った『禊ぎ』などは、写真を去年とっているのでまっすぐすすむ。木々のうえに富士山の白い頂きが見えた。
まっすぐな整備された登山道がつづく。
文字通りの森林浴の道であった。木々に囲まれて霊峰はまったく望めない。やがて半時間ほどで一合目に着いた(続きます)。
◎豆知識・富士山開山は世界遺産登録後に、吉田口が7月1日~9月10日(マイカー規制・7月10日~8月31日)、静岡県側(富士宮口、須走口、御殿場口)が7月10日~9月10日(マイカー規制は御殿場口は無し。他は全日)。土日祝日は混雑する。
☆富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる③☆
富士山に学ぶ、遊ぶ、抱かれる③・吉田口・一合目~五合目、その3
やがて半時間ほどで一合目に着いた(前回まで)。
一合目五勺の看板をすぎてしばらくして着く?(豆知識参照)一合目(標高1520㍍)には、鈴原天照大神社が鎮座する。廃仏毀釈以前は、大日如来社として吉田宿から最初の社であった。
登山道はやがて階段や石畳がおおくなり、つづら折れになる。息があがるが、新緑の美しさに癒やされる。
一合目から半時間、二合目の富士御室浅間神社(標高1700㍍)に着く。
河口湖畔にある富士御室浅間神社の奥宮で、富士山にある最古の社(699年までさかのぼる)である。周辺にはトタン屋根が吹きとび、本殿は、朽ちはててみるも無惨な姿で、立ち入り禁止になっていた。もちろん世界遺産に登録されている。
世界遺産構成資産の旅で、積雪のため見逃していたものを訪問できて満足であった。
森林浴をしながら三合目をめざす。富士山の懐、木陰に包まれた登山道なので遠望には恵まれない。が5月中旬であったが、山桜、スミレが咲き、深山幽谷の趣は秀逸であった。
ぱっと眺望がひらけた。三合目(1840㍍)。三軒茶屋の跡地、中食堂とよばれ麓を朝早くでた人々が昼食をもとめた場所という。
河口湖大橋まで手にとるように望める。一休みして佐藤小屋をめざす(続きます)。
◎豆知識・富士山吉田口一合目~五合目は、富士山吉田市になるが、富士御室浅間神社奥宮の周辺のみ本宮のある富士河口湖町勝山の飛び地になっている。
☆富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる④☆
富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる④吉田口一合目~五合目、その4
一休みして佐藤小屋をめざす(前回まで)。
ほどなくして四合目、四合五勺の小屋跡地にでる。草むらになっているが、平にしてあり案内板がある。また登ると『所印焼目合五』とかかれた廃屋に着いた。コースガイドの時間よりよほど早く五合目? と休憩をとる。季節はずれの山桜が目を癒す。
目的地の佐藤小屋はすぐだろうとまた登りはじめたが、ここからが長かった! 五合目がやたらと出てくる!
あえぎ喘ぎ登り、林道にでたりしてようやく佐藤小屋に着いた。雪山登山の方々の基地として通年営業の山小屋である。富士山の頂上は雲が流れている。『少し待っていれば頂上が見えるよ』、富士山登山ガイドをしていた方に声をかけられ数分、雲の切れ目から頂上が一瞬のぞめた。
◎豆知識・富士山の合目について・当てにしてはいけない。学術的には以下を参照していただけれ幸い。ここでは合目がいかに当てにならないことを示したい。例として五合目、御殿場口新五合目1450㍍、須走口五合目2000㍍、吉田口五合目2305㍍、富士宮口五合目2400㍍。また須走口を見ると六合目2420㍍、本六合目2620㍍、七合目2920㍍、本七合目3140㍍~と○合目と本○合目があり、あえぎ喘ぎの登山者にはややこしいことこのうえない。
◎役に立つサイト・富士山の豆知識
☆富士山登頂13回目・2017年7月1日吉田口・No.1 ☆
7月1日、富士山吉田口の山開きであった。
富士登山の楽しみは、天候が一番左右する。この日しかだめという日程では、とんでもない苦難が待ちうけていた。
まだマイカー規制がない(7月10日より)ので、スバルラインが開く午前3時に吉田口をめざす。
私の富士登山でたよりにしている天気予報がある(下記参照)。A=登山に適している。B=登山にやや適していない。C=登山に適していない。7月1日も2日もCであった。しかし天候は刻々変わるので、過去には前日のCが当日Aになったこともあった。
7月1日2日しか事情でだめであった。ともかく五合目から六合目まで行って、悪天候ならば帰れば良い。
環境保全金1000円を払い吉田口に入る。開山日だろう、TV局の取材を受ける。やがて午前5時になると(正式な開山時刻)、号砲が何発も打ちあがった。華やかな雰囲気であった。
六合目で雲海が望めなければもどろうと思っていたが、雲海の切れ間に山中湖が見えた。足は自然と七合目にむかっていた。
細かい雨が降りだした。ちらほら下山してくる人に情報収集したt。八合目以上は豪雨、強風、ご来光はまったく無理だったと。
七合目にはふだんより早めに着いた。風と雨が強くなった。まだ7時前。山小屋でコーヒーを飲みながら天候の回復を待つことにする。
どこの山小屋とは記さない。コーヒー500円也。中でコーヒーを飲むか揉めた。けっきょく風雨をしのげる玄関でになった。30分たつと、出て欲しいと言われた。外はますます豪雨、強風になっている。休日に喧嘩してもつまらない。
登山の鉄則は「悪天候では戻る」。このことがいかに難しいか。
本八合目で空腹に耐えきれず、風雨を避けある山小屋に入り、きつねうどんを注文する。600円也(カップ麺)。アルバイトが「食べ終わって15分したら外に出て下さい」。唖然とするが富士山の山小屋の評判は悪いのでしかたがない。
となりの席にインドの女性が座った。服はずぶ濡れ、顔や手は紫色、体の震えは止まらない。明らかに低体温症の危険があったので、ホカロンんを渡し、濡れていない上着をかす。さすがにアルバイトも15分しても追い出さなかった。しかし山小屋の主人らしき男は「もう宿泊の準備だから出て欲しい」。少し抗議をしたが「下山すれば治る」と言いはなった。
どこの山小屋とは記さない。しかし富士山の山小屋はこのままではいけないと思いつつ外に出た(続きます)。
☆富士山登頂13回目・2017年7月1日.吉田口.No. 2 ☆
どこの山小屋とは記さない。しかし富士山の山小屋はこのままではいけないと思いつつ外に出た(前回まで)。
もう午後3時になっていた。本八合目、3400㍍。豪雨、強風。このまま頂上に向かうことも、下山することもできない。もう少し上にある山小屋「御来光館」に電話して宿泊予約を入れる。
午後4時前、御来光館着。何回か利用させてもらった山小屋なので安心する。食事時間も、荷物の整理と仮眠をしたいので7時半にしてもらう。
少し寝て外にでてみると、強風だが晴れている。この景色をみるために、苦しくても富士山に登るのだと思う。
夕食は「鯖定食」。持参したウォッカと炭酸水で乾杯。いつもなら一日目に登頂して、あとは下山のみと心おきなくアルコールを楽しめるのだが、今回はそうはいかない。そうそうに夕食を切りあげて寝床に戻った。翌朝は、時半起床、夕方あれだけ晴れたので良い天気になるだろう。
ところが眠りにおちるころ、山小屋が吹き飛ばされると感じるほどのの暴風と窓の豪雨の音が響いた(続きます)。
☆富士山登頂13回目・2017年7月2日吉田口.No. 3
ところが眠りにおちるころ、山小屋が吹き飛ばされると感じるほどのの暴風と窓の豪雨の音が響いた(前回まで)。
2日午前2時半起床。トイレに外にでてみると、すごい暴風と雨。体が飛ばされる恐怖であわてて山小屋に飛びこむ。
ほとんどの宿泊客が起床して、登山準備をしている。ほとんど外国人である。どの顔も不安気で、行くべきか困惑している。
私はタブレットで気象庁情報、とりわけ「高解像度降水ナウキャスト」に頼った。富士山周辺の雨はまだ続く。暗い中、暴風と雨では危険と考え、山小屋で夜明けを待つことにした。
待ちきれず出発するグループもいる。反対に暴風雨から避難して山小屋に飛びこんでくるグループもいる。「御来光館」は、飲み物を注文すればどこかの山小屋みたいに15分で出ていけとは言わない。
夜明けになっても暴風雨はおさまらなかった。頂上をめざすのも下山するのも進退きわまった。朝食を食べ、コーヒーを飲み、ひたすら天候の回復を待った。
午前8時。雨が小雨になった。気象情報でも雨雲は去った。出発。自然と足は頂上をめざしていた。
ここから夢の中のような苦難が待ちかまえていた。強風、暴風、突風、平均風速20㍍、曲がり角では風速30㍍はあっただろう。
初めて突風で私自身が数㍍飛ばされた❗ 幸い怪我はなかったが、岩場だったらと死の恐怖さえ覚えた。
下の写真の2枚目、3枚目を見ていただきたい。巨大な岩が登山と下山の時では、落下しているのがわかる。無我夢中で登った。
9時半。頂上の浅間神社奥宮の鳥居をくぐった(続きます)。
☆富士山登頂13回目・2017年7月2日 ☆No. 4
9時半。頂上の浅間神社奥宮の鳥居をくぐった(前回まで)。
頂上はすごい突風が吹き荒れていた。お鉢に行きたかったが、そのまま火口底まで吹き飛ばされる危険があったので断念した。
晴れた❗ 山中湖まで見えたと思うと、一瞬のうちに雲で遮られたが、だんだん青空が広がっていった。だが風は勢いを増し、火山灰が顔にあたり恐怖を覚える。岩陰を見つけて、食糧と水分を
いそいで摂った。
ものすごい突風のなか下山。怖さは相変わらずだが、晴れわたった景色が心を癒やす。「御来光館」まで下ると、風はうそのように止んだ。
時間をかけて下山した。心が緩んで、つまらない怪我をしないようにゆっくり下りた。登るときには見えなかった景色が素晴らしい。
五合目に到着したのは夕方だった。強烈な体験の富士登山であっ
☆富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる、総集編一、富士山一合目~五合目(5月21日)、五合目~山頂(7月1日、2日)☆
☆富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる①☆
富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる①・吉田口一合目~五合目・その1 富士御室浅間神社
健脚の方は車を使わないで富士山の一合目から頂上まで登る。
1964年に富士山スバルラインができるまで、もちろん人々は富士登山といえば麓から頂をめざすしかなかった。
私も一合目から頂上をきわめたいという心待ちはある。あるが、亀のように超スローペースで富士登山をする私にとって至難の行程である(計算上は山小屋に二泊すれば可能であるが、こんどは体力的に自信がない)。
ならば時期をずらして、一合目~五合目、五合目から頂上と分割して登れば良い。富士山は懐深い。なんでも受け入れてくれる、『富嶽三十六景・酔狂訳』の私の学んだところであった。伏線もあった。『世界遺産考』で御室浅間神社の里宮は訪れたが、吉田口二合目にある本宮(現在は奥宮)には行けていなかった。3月に行こうとしたが、雪が残っていると判断してさぼっていた。
前置きが長くなったが、雪の溶けた5月のある日、一合目の馬返しに向かった(続きます)。 2016年9月・馬返し
◎豆知識・富士登山は頂上をめざさないならば、五合目以下ならば富士山開山以外の期間にも楽しめる。
☆富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる②☆
富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる②・吉田口一合目~五合目・その2。
本来は、麓から富士山頂に登るのは、富士急の富士山駅からすぐの金鳥居から北口本宮富士浅間神社(標高850㍍)をへて、一合目の馬返しまで行くのが正式のルートである。しかしガイドブックなどには馬返しまで2時間半とある。
軟弱な私は馬返し(標高1450㍍)まで車で上がった
今年の最高気温を記録した5月下旬の日曜日に、馬返しから歩きはじめた。午前9時の気温、23℃。快晴。高度があがると気温があがるのでTシャツにジャケットを着た。馬返しから階段を登った『禊ぎ』などは、写真を去年とっているのでまっすぐすすむ。木々のうえに富士山の白い頂きが見えた。
まっすぐな整備された登山道がつづく。
文字通りの森林浴の道であった。木々に囲まれて霊峰はまったく望めない。やがて半時間ほどで一合目に着いた(続きます)。
◎豆知識・富士山開山は世界遺産登録後に、吉田口が7月1日~9月10日(マイカー規制・7月10日~8月31日)、静岡県側(富士宮口、須走口、御殿場口)が7月10日~9月10日(マイカー規制は御殿場口は無し。他は全日)。土日祝日は混雑する。
☆富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる③☆
富士山に学ぶ、遊ぶ、抱かれる③・吉田口・一合目~五合目、その3
やがて半時間ほどで一合目に着いた(前回まで)。
一合目五勺の看板をすぎてしばらくして着く?(豆知識参照)一合目(標高1520㍍)には、鈴原天照大神社が鎮座する。廃仏毀釈以前は、大日如来社として吉田宿から最初の社であった。
登山道はやがて階段や石畳がおおくなり、つづら折れになる。息があがるが、新緑の美しさに癒やされる。
一合目から半時間、二合目の富士御室浅間神社(標高1700㍍)に着く。
河口湖畔にある富士御室浅間神社の奥宮で、富士山にある最古の社(699年までさかのぼる)である。周辺にはトタン屋根が吹きとび、本殿は、朽ちはててみるも無惨な姿で、立ち入り禁止になっていた。もちろん世界遺産に登録されている。
世界遺産構成資産の旅で、積雪のため見逃していたものを訪問できて満足であった。
森林浴をしながら三合目をめざす。富士山の懐、木陰に包まれた登山道なので遠望には恵まれない。が5月中旬であったが、山桜、スミレが咲き、深山幽谷の趣は秀逸であった。
ぱっと眺望がひらけた。三合目(1840㍍)。三軒茶屋の跡地、中食堂とよばれ麓を朝早くでた人々が昼食をもとめた場所という。
河口湖大橋まで手にとるように望める。一休みして佐藤小屋をめざす(続きます)。
◎豆知識・富士山吉田口一合目~五合目は、富士山吉田市になるが、富士御室浅間神社奥宮の周辺のみ本宮のある富士河口湖町勝山の飛び地になっている。
☆富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる④☆
富士山に遊ぶ、学ぶ、抱かれる④吉田口一合目~五合目、その4
一休みして佐藤小屋をめざす(前回まで)。
ほどなくして四合目、四合五勺の小屋跡地にでる。草むらになっているが、平にしてあり案内板がある。また登ると『所印焼目合五』とかかれた廃屋に着いた。コースガイドの時間よりよほど早く五合目? と休憩をとる。季節はずれの山桜が目を癒す。
目的地の佐藤小屋はすぐだろうとまた登りはじめたが、ここからが長かった! 五合目がやたらと出てくる!
あえぎ喘ぎ登り、林道にでたりしてようやく佐藤小屋に着いた。雪山登山の方々の基地として通年営業の山小屋である。富士山の頂上は雲が流れている。『少し待っていれば頂上が見えるよ』、富士山登山ガイドをしていた方に声をかけられ数分、雲の切れ目から頂上が一瞬のぞめた。
◎豆知識・富士山の合目について・当てにしてはいけない。学術的には以下を参照していただけれ幸い。ここでは合目がいかに当てにならないことを示したい。例として五合目、御殿場口新五合目1450㍍、須走口五合目2000㍍、吉田口五合目2305㍍、富士宮口五合目2400㍍。また須走口を見ると六合目2420㍍、本六合目2620㍍、七合目2920㍍、本七合目3140㍍~と○合目と本○合目があり、あえぎ喘ぎの登山者にはややこしいことこのうえない。
◎役に立つサイト・富士山の豆知識
☆富士山登頂13回目・2017年7月1日吉田口・No.1 ☆
7月1日、富士山吉田口の山開きであった。
富士登山の楽しみは、天候が一番左右する。この日しかだめという日程では、とんでもない苦難が待ちうけていた。
まだマイカー規制がない(7月10日より)ので、スバルラインが開く午前3時に吉田口をめざす。
私の富士登山でたよりにしている天気予報がある(下記参照)。A=登山に適している。B=登山にやや適していない。C=登山に適していない。7月1日も2日もCであった。しかし天候は刻々変わるので、過去には前日のCが当日Aになったこともあった。
7月1日2日しか事情でだめであった。ともかく五合目から六合目まで行って、悪天候ならば帰れば良い。
環境保全金1000円を払い吉田口に入る。開山日だろう、TV局の取材を受ける。やがて午前5時になると(正式な開山時刻)、号砲が何発も打ちあがった。華やかな雰囲気であった。
六合目で雲海が望めなければもどろうと思っていたが、雲海の切れ間に山中湖が見えた。足は自然と七合目にむかっていた。
細かい雨が降りだした。ちらほら下山してくる人に情報収集したt。八合目以上は豪雨、強風、ご来光はまったく無理だったと。
七合目にはふだんより早めに着いた。風と雨が強くなった。まだ7時前。山小屋でコーヒーを飲みながら天候の回復を待つことにする。
どこの山小屋とは記さない。コーヒー500円也。中でコーヒーを飲むか揉めた。けっきょく風雨をしのげる玄関でになった。30分たつと、出て欲しいと言われた。外はますます豪雨、強風になっている。休日に喧嘩してもつまらない。
登山の鉄則は「悪天候では戻る」。このことがいかに難しいか。
本八合目で空腹に耐えきれず、風雨を避けある山小屋に入り、きつねうどんを注文する。600円也(カップ麺)。アルバイトが「食べ終わって15分したら外に出て下さい」。唖然とするが富士山の山小屋の評判は悪いのでしかたがない。
となりの席にインドの女性が座った。服はずぶ濡れ、顔や手は紫色、体の震えは止まらない。明らかに低体温症の危険があったので、ホカロンんを渡し、濡れていない上着をかす。さすがにアルバイトも15分しても追い出さなかった。しかし山小屋の主人らしき男は「もう宿泊の準備だから出て欲しい」。少し抗議をしたが「下山すれば治る」と言いはなった。
どこの山小屋とは記さない。しかし富士山の山小屋はこのままではいけないと思いつつ外に出た(続きます)。
☆富士山登頂13回目・2017年7月1日.吉田口.No. 2 ☆
どこの山小屋とは記さない。しかし富士山の山小屋はこのままではいけないと思いつつ外に出た(前回まで)。
もう午後3時になっていた。本八合目、3400㍍。豪雨、強風。このまま頂上に向かうことも、下山することもできない。もう少し上にある山小屋「御来光館」に電話して宿泊予約を入れる。
午後4時前、御来光館着。何回か利用させてもらった山小屋なので安心する。食事時間も、荷物の整理と仮眠をしたいので7時半にしてもらう。
少し寝て外にでてみると、強風だが晴れている。この景色をみるために、苦しくても富士山に登るのだと思う。
夕食は「鯖定食」。持参したウォッカと炭酸水で乾杯。いつもなら一日目に登頂して、あとは下山のみと心おきなくアルコールを楽しめるのだが、今回はそうはいかない。そうそうに夕食を切りあげて寝床に戻った。翌朝は、時半起床、夕方あれだけ晴れたので良い天気になるだろう。
ところが眠りにおちるころ、山小屋が吹き飛ばされると感じるほどのの暴風と窓の豪雨の音が響いた(続きます)。
☆富士山登頂13回目・2017年7月2日吉田口.No. 3
ところが眠りにおちるころ、山小屋が吹き飛ばされると感じるほどのの暴風と窓の豪雨の音が響いた(前回まで)。
2日午前2時半起床。トイレに外にでてみると、すごい暴風と雨。体が飛ばされる恐怖であわてて山小屋に飛びこむ。
ほとんどの宿泊客が起床して、登山準備をしている。ほとんど外国人である。どの顔も不安気で、行くべきか困惑している。
私はタブレットで気象庁情報、とりわけ「高解像度降水ナウキャスト」に頼った。富士山周辺の雨はまだ続く。暗い中、暴風と雨では危険と考え、山小屋で夜明けを待つことにした。
待ちきれず出発するグループもいる。反対に暴風雨から避難して山小屋に飛びこんでくるグループもいる。「御来光館」は、飲み物を注文すればどこかの山小屋みたいに15分で出ていけとは言わない。
夜明けになっても暴風雨はおさまらなかった。頂上をめざすのも下山するのも進退きわまった。朝食を食べ、コーヒーを飲み、ひたすら天候の回復を待った。
午前8時。雨が小雨になった。気象情報でも雨雲は去った。出発。自然と足は頂上をめざしていた。
ここから夢の中のような苦難が待ちかまえていた。強風、暴風、突風、平均風速20㍍、曲がり角では風速30㍍はあっただろう。
初めて突風で私自身が数㍍飛ばされた❗ 幸い怪我はなかったが、岩場だったらと死の恐怖さえ覚えた。
下の写真の2枚目、3枚目を見ていただきたい。巨大な岩が登山と下山の時では、落下しているのがわかる。無我夢中で登った。
9時半。頂上の浅間神社奥宮の鳥居をくぐった(続きます)。
☆富士山登頂13回目・2017年7月2日 ☆No. 4
9時半。頂上の浅間神社奥宮の鳥居をくぐった(前回まで)。
頂上はすごい突風が吹き荒れていた。お鉢に行きたかったが、そのまま火口底まで吹き飛ばされる危険があったので断念した。
晴れた❗ 山中湖まで見えたと思うと、一瞬のうちに雲で遮られたが、だんだん青空が広がっていった。だが風は勢いを増し、火山灰が顔にあたり恐怖を覚える。岩陰を見つけて、食糧と水分を
いそいで摂った。
ものすごい突風のなか下山。怖さは相変わらずだが、晴れわたった景色が心を癒やす。「御来光館」まで下ると、風はうそのように止んだ。
時間をかけて下山した。心が緩んで、つまらない怪我をしないようにゆっくり下りた。登るときには見えなかった景色が素晴らしい。
五合目に到着したのは夕方だった。強烈な体験の富士登山であっ
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☆14ème, 15ème, escalade le Mont Fuji .9,23,24 juillet 2017・Sommaire☆ ホーム
☆Jouer avec le Mont Fuji, apprentissage du Mont Fuji, résumé 1, Mt. Fuji au cinquième stage (21 mai), cinquième stage au sommet (1.2 juillet)☆